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「野球の原点」追い求め渡米を決意(巨人 野口茂樹投手)
プロ16年間に悔いはなかった。大きな達成感も得られた。ただその一方で、野口は初めて白球を握ったあの感動が忘れられなかった。心に欠けた1ピースを埋めるために、ベテラン左腕はアメリカに最後のマウンドを追い求める決意をした。
2005年オフにFAで巨人へ移籍。だが左ひじの故障で鳴かず飛ばずのまま、今オフに戦力外通告を受けた。中日時代にはノーヒットノーランを達成し、MVP(99年)、最優秀防御率、最多奪三振と数々のタイトルを手にするなど輝かしい結果を残してきた。酸いも甘いも経験したプロ人生を振り返ると「1度も、野球を楽しいと思ったことはなかった」という。
厳しい生存競争を勝ち抜いていく中で、心の中にぽっかりとあいてしまった穴。「最後に心の底から野球が楽しいと思って、終わりたい。それは日本では絶対にできないことだと思った。アメリカだったらきっと、自分が求めるものがあると思う」とベテランは目を輝かせた。“エンジョイ・ベースボール”という原点を追い求めるからこそ、アメリカの広大な大地を野球人の死に場所として選んだ。
だから、“メジャー挑戦”という言葉は使わない。「向こうに行って、自分が納得さえすれば、いつでも辞めるつもりでいる。それがキャンプ中なのか、オープン戦の時期になるのかね。全部出し切ったらそれでいいし、メジャーに残ろうなんて今は思っていない」と野口は笑った。
今はひじの痛みも、プライドも捨てた。16年間で積み上げてきた数々の栄光も関係ない。初めてボールを握った幼少時代を追い求め、34歳の左腕は海を渡る。
◇ ◇
野口 茂樹(のぐち・しげき)1974年5月13日生まれ、34歳。愛媛県出身。投手。丹原高から92年度ドラフト3位で中日入団。96年8月11日・巨人戦でノーヒットノーラン。最優秀防御率2回、最多奪三振1回、最優秀選手1回。1軍通算成績は281試合81勝79敗2セーブ、防御率3.69。179センチ、88キロ。左投げ左打ち。
巨人の退団選手
選手 出身 位 年 年齢 進路
野口茂樹 丹原高 投 (16) 34 米球界移籍希望
吉武真太郎 国東高 投 (15) 33 球団打撃投手
門倉健 東北福祉大 投 (13) 35 現役続行希望
姜建銘 台湾・国立体育学院 投 (4) 23 未定
三木均 八戸大 投 (4) 26 社会人野球・鷲宮製作所
加登脇卓真 北照高 投 (3) 21 未定
深沢和帆 山梨球友クラブ 投 (2) 25 未定
深町亮介 中京大 投 (2) 24 中京大職員
村田善則 佐世保実高 捕 (16) 34 球団職員
梅田浩 創価大 外 (3) 25 未定
http://www.daily.co.jp/baseball/retire/2009/01/02/0001639458.shtml
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