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○当事国の資料について
>戦死者数については「当事国の公式資料に準拠」するのが一般的なんです。
というのはなぜかと言いますと、戦場に送り込んだ人数は、当事国が把握しているわけですね。
>また原隊に復帰した人数も、当事国でないと把握できませんからね。
同じことを繰り返しているだけですね。
戦死者=戦場に送り込んだもの−原隊に復帰したもの、ではないことは自明のことです。
>特に行方不明などの注記がない場合は戦死に含まれると解釈するのが一般的な解釈となります。
同じことを繰り返しているだけですね。当該資料が未帰還者の取り扱い上どうしたかという資料は提示がありません。ということは「戦死に計上した」というのはグースさん独自の解釈にすぎませんね。
このようなことは当事者である中国軍にとっては自明のことなので、当該資料そのものにはあえて記録していないものなのですよ。
資料を示します。中国軍兵士と日本軍兵士の戦死者数の比率です。
中国の資料は「中華民国外交史料彙編」15 国防部史政局製で何上将抗戦期間軍事報告と数字はほぼ同一です。日本の史料は陸軍の編纂したものです。ただし、1940年からは正確な数字が残されておらず、概数の推定です。
中国国防部発表の資料ではなんと、1941年からは戦死・戦傷に加えて、失踪という項目が出現します。
失踪は1940年までは戦死の中に含まれていたものを新たに分類したものなのか、それともこれまでの分類に計上されなかった範疇を新設したものなのか。
中国戦死者数/日本戦死者数の比率を取りますと1940年までは3.36、1941年から1945年までは3.35です。中国戦死者数+失踪数/日本戦死者数を計算しますと、(当然、1941年から1945年までの数字)5.16になります。
失踪がもとは戦死に含まれていたとすると1941年以後は急に日本軍が強くなったことになり理屈に合いません。失踪の項目は戦力の実態をよりよく表すために新設されたとしか考えられません。
○資料の比較について
>いわゆる「南京戦史」という日本側の研究で、
>>「戦死・約3万人、生存者約3万人、撃滅処断1万6000人」
>としているのは、それぞれ推計値であって資料そのものではないんですね。
■ひとつ勘違いしておりました。『南京戦史』の「生存者」は渡江、突破成功、釈放、収容所、逃亡であるので、渡江、突破成功の部分は原隊へ復帰したものとなります。訂正しておきます。
『南京戦史』によれば、戦果、すなわち、戦死、捕虜処断、捕虜収容数合計は5万2200になります。ちなみに板倉は5万、秦は9万、自軍の損失を少なく見積もりたい、譚道平さえ3万6000と見ています。
グースさんは、上海−南京戦の戦死者数+捕虜殺害数+生存捕虜が3万3000人だった、「当事国」が作った「公式資料」だから、これを信用せよ、それが学問的である、と言われるわげてす。いったい、南京戦までの間に中国軍戦死者が何人あったと推定されるのでしょうか。日本軍は11月8日までに9115名の戦死者を出しています。中国がいくら準備して陣地戦に臨んだとしても終局は敗北して撤退しているのですから、日本軍より被害が少ないわけはありません。
紅卍字会は43000人を埋葬したと言われます。そのうち12000人は民間人であったとされますから、中国兵の死体は31000人あったということになります。すると、紅卍字会埋葬資料ひとつだけで、南京戦以前の戦死者はわずか2000人しかいなかったということになります。
グースさんの新説、中国軍損失は3万3000人を大幅に下回る、が認められるには相当頑張らないと無理ですね。
>そうなれば南京戦史の推計である生存3万よりも、大幅に中国軍の生存者は多かったことになるでしょう。
生存者の数は論点ではありません。生存者の数については最もよく知っていた中国軍が何の史料も残していません。つまり、「当事国の公式資料」はないのです。また、南京戦に参加した兵員数の「公式記録」もありません。信頼できる資料がないので南京戦参加兵員数から生存者を減じたら「損失」がわかる、というのは間違いです。
さて、グースさんは「南京防衛軍戦力推計」において、自ら
> これらを考慮すると、各史料と最も整合性があるの
は、12月10日頃の動員兵力が約8万〜9万(雑兵含
む)。脱出成功および逃亡など生存が4〜5万。差し引
き4〜5万から戦死をマイナスした分が、捕虜・便衣兵と
して処刑された分と考えられます。日本軍に捕獲後殺害
された概数としては2万〜3万といったところでしょう。
と述べています。すなわち自身、「戦死および、捕虜・便衣兵として処刑された分」で4−5万人と言っているのです。
この数日間、中国軍資料が正しい、当事国だ、公式資料だ、学問的だなどと言い続けて、苦労して作った自分の論考を否定し続けていたのです。あーあ、呆れた。
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